乗車日 2021年8月16日
みなさん、こんにちは!keitripです。
今回は、熊本を走る熊本電鉄の乗車記です。
2020年に引退した日比谷線の03系はもちろん、銀座線の01系、都営三田線の6000形や、
2016年まではアオガエルこと初代東急5000系が走っていたことで有名で、気になっている方も多いでしょう。
そういった方々に、熊本電鉄の乗り方や車窓を紹介します。鉄道旅などで熊本電鉄を訪れる方の参考になれば幸いです。
熊本電気鉄道の車両
元都営三田線 6000形
都営三田線の初代の車両として使われていた、6000形電車です。2021年11月現在、2両編成が1本のみが在籍しています。
熊本電気鉄道で唯一の20m車で、上熊本~北熊本間に入線ができない車種になります。
車体側面は、ほぼ都営時代のまま。
熊本電鉄はワンマン運転を行うため、このドアが開閉するかしないかの表示器がドア横に取り付けられています。
車内は、モケットつり革などもほぼそのままです。
後方扉には、整理券発券機が設置されています。
運転台後方にはICカード対応の精算機が設置。北熊本駅以外で降りる際は、こちらで運賃を精算します。
「suica」「ICOCA」などの全国交通利用系ICカードも使用できます。
乗車時は駅のカードリーダーに、降車時は車内の精算機にタッチします。
元東京メトロ銀座線 01形
こちらは2017年に銀座線から引退した 01形電車です。2両編成が2本在籍しています。
2015年から2016年にかけて改造、熊本電気鉄道に譲渡されました。
この01系で鉄道ファンが注目するところは…パンタグラフ!
銀座線は、線路の横に取り付けられたサードレールから電気の供給を受ける”第三軌条方式”
熊本電鉄は、架線から電気の供給を受ける”架空電車線方式”ということで、パンタグラフが追設されています。
銀座線から譲渡された銚子電気鉄道の1000形を思い出させますね…
銀座線は車体が狭く大きな隙間が出来るので、隙間を埋めるステップが取り付けられました。
ドアには、熊本県のゆるキャラのくまモンがラッピングされています。
車内はワンマン設備が搭載されている以外は、大きな変化ありません。
後方ドアには、整理券発券機が設置。近年よく見かける赤いタイプのものになります。
運転台は交換はされずに、銀座線時代と同じものが使用されています。
元東京メトロ日比谷線 03形
2020年に日比谷線から引退した、03形電車です。2両編成が3本在籍しています。
座席の様子です。熊本電気鉄道に譲渡された車両は後期に製造されたもの。
長野電鉄のとは異なり、背面と座面の柄は同じものです。
後方ドアには、01系と同じタイプの整理券発行機があります。
運転台は、01系と異なり、マスコンハンドルが交換されています。
東京メトロ時代はツーハンドルでしたが、熊本電気鉄道に譲渡されてから、写真の通りのT字型ワンハンドルになりました。
元静岡鉄道1000形 (今後運用予定)
現在、静岡鉄道の新型車両の3000A形によって置き換えが進んでいる1000形の導入が3月に決定しています。
導入するのは2021年2月20日に引退した1009号編成です。2021年7月に清水港から航送されて、九州に上陸、現在改造中です。
藤崎宮前駅~御代志
藤崎宮前から乗車
ここは熊本電気鉄道の始発駅、藤崎宮前駅です。
熊本市電、通町筋電停もしくは水道町電停から、上通アーケードなどを歩いて15分ほどの位置にあります。
駅の中へ歩いていくと、駅に整理券発券機が設置されています。乗車前に受け取りましょう。
駅のテレビには、天気予報と運賃表が表示されていました。
藤崎宮前から終点の御代志まで乗ると、410円のようです。
定期券窓口の上には、時刻表が掲示されています。
平日の朝と夕方、土曜日に朝は15分間隔、日中などの時間帯は30分間隔で運転されています。
構内に入ると両替機があります。車内でも両替ができますが、駅で落ち着いて両替ができるのでありがたいです。
10時35分 発車の20分前に、今回乗車する御代志行きが入線してきました。
到着したのは最初に紹介した、元三田線6000形です。
到着して降車客の運賃精算が終わると、行き先表示が御代志に切り替わりました。では乗車していきましょう…
10時55分 藤崎宮前を発車しました。車内は前の号車に10名程度が集中して乗車しました。
その後、併用軌道を走行します。江ノ電、京阪石山坂本線・京津線と同様に、普通の電車が路面区間を走るところとして有名ですね…
その後、右へカーブして少しすると…
最初の駅、黒髪町に停車。
黒髪町を発車すると左側から、上熊本からの菊池線が合流…
北熊本駅到着
11時01分 北熊本に到着。上熊本~北熊本の列車と接続。また、藤崎宮前行きとすれ違います。
ここで藤崎線が終わり、菊池線に入ります。運転系統と路線名が一致していません。
奥に停まっている黄色の帯を前面にまとった6000形の6231A・6238A号車は、今年の10月31日をもって引退しました。
新しいタブで開きます↓
熊本電気鉄道6231A・6238A号車、10/31で引退へ – イベントなど開催
そして2016年に引退した、アオガエルこと5000系が停まっていました。
左へカーブして、国道3号と立体交差。
そして亀井に到着です。
八景水谷、堀川と停車していきます。亀井の手前から堀川付近まで県道17号線と並走します。
堀川駅に到着。列車交換が可能ですが、朝夕の増発時のみ列車交換するようです。
右へカーブしながら堀川を渡り…
新須屋に到着。県道3号 熊本環状道路の下にある駅です。バスと直結していて意外と便利な駅そうですね…
そのまま須屋、三ツ石に到着です。
三ツ石駅は九州自動車道との交差部分にあり、すぐ近くには西合志バス停があります。ここから高速バスに乗り降りするのも楽しそうですね…
そのまま勾配を上ると線路が分かれ…
黒石で列車交換
黒石駅に到着、藤崎宮前行きとすれ違います。
熊本高専前に到着
駅には国立熊本高専 熊本キャンパスの看板があります。
黒石駅から終点の御代志までは、国道387号線と並走します。踏切が多く、関東に住んでる私からすると、江ノ電みたいでした。
熊本高専前からわずか400m 再春医療センター前に到着。
駅名の通り、熊本再春医療センターの最寄り駅です。
再春医療センター発車後、車内は私一人だけになりました。
そして1分少々で、終点:御代志に到着
終点 御代志駅
11時21分 藤崎宮前から26分 終点の御代志駅に到着。
御代志駅の車止めです。
1986年までは、菊池温泉まで走っていました。菊池線の由来は、この菊池温泉から来ています。
路線図です。どのように走ってきたかわかりますね…
熊本電鉄バスの路線経路図(細線)もさらっと載っています。
御代志駅の特徴ですが、ホームのすぐ目の前にバスが直接乗り入れて大変便利です。
菊池温泉へはここでお乗り換えができます。御代志から菊池温泉までの運賃は550円です。
御代志駅から菊池温泉方面の時刻表はこちら↓
11時41分 折り返し藤崎宮前行きとして発車します。
終着駅らしく、ATS地上子と照査速度の標識があります。
名鉄と同じく、2つの地上子を通過する時間で照査する仕組みのようです。
11時51分 折り返しの藤崎宮前行きに乗車。乗りたかった03系電車が入線しました。
12時11分 御代志を発車。車内は地元客でぼちぼち乗車しています。
東京の頃と違い、なんとなくのんびりした雰囲気がしました。
北熊本~上熊本
北熊本で乗換
12時31分 御代志から20分 北熊本駅に到着。すべての扉が開き急いで踏切を渡って、反対のホームへ…
御代志行きと上熊本行きがほぼ同時に入線してきました。
やってきたのは、元銀座線の01系です。くまもんが居て可愛い…
ドアが開き乗降が終わると、発車時間まで余裕はありますが、いったんドアを閉めて折り返し作業を行います。
そして、折り返し作業が終了後、発車時刻まで再びドアが開きました。
12時34分 北熊本を発車。
その後、400mくらい藤崎宮前方面と並走して、右へカーブします。
その右カーブの途中には、坪井川公園駅があり、そこに停車。
野球やテニスコートなどの運動場や、ひびっこジャングルと呼ばれる遊び場があります。
坪井川公園駅を発車、直線区間に入ると坪井川を渡ります。
坪井川を渡り終えると、打越駅に到着。
ホームはわずか1両分しかなく、後ろの車両がホームからはみ出て停車します。
熊本電鉄唯一のトンネル「池田隧道」
坪井川公園駅を発車。400mほど進むと熊本電気鉄道で唯一のトンネル「池田隧道」に入り、トンネルを抜けた直後に池田駅があります。
トンネルの周りに草が生い茂るノスタルジックな光景で、熊本電鉄で最も有名な撮影スポットになっています。
池田駅から先、しばらく左へカーブすると、韓々坂に到着。
上熊本から京町方面へ上る急坂、韓々坂が駅名の由来です。
こちらも打越駅と同じく、1両分しかホームが設けられていません。
韓々坂を発車すると進行方向右側に、鹿児島本線と九州新幹線の高架橋が見えてきます。
県道31号 吾輩通りと踏切で交差すると、上熊本駅です。
終点:上熊本駅到着
12時43分(北熊本から9分) 終点の上熊本駅に到着。1面1線のこぢんまりとしたホームです。
こちらも無人駅のため、1番前の扉の運賃箱にて運賃を精算します。
御代志~上熊本 の運賃 440円 です。
JR上熊本駅は、駅を出て右側に
熊本市電の辛島・新水前寺駅前・健軍町方面は、ロータリーの反対側から発車です。
感想
熊本の地で走る東京の地下鉄電車。東京時代と異なり、短くのんびり走っている姿を見ることが出来ました。
道路と並走しゆっくり車に抜かれる光景や、緑に囲まれながら走りゆったりとした時間が流れます。
熊本を訪れる際は、ぜひ乗ってみてください。
今回も最後までご覧いただきありがとうございました。
コメント