みなさん、こんにちは!小田急ユーザー、神奈川県大和市在住のkeitrip/須田 恵斗です。
首都圏や関西を中心に、ラッシュの混雑を回避する着席需要に応えるため、多くのJR各線や私鉄各線で特急列車やライナー列車が走っています。
その多くは、自前のターミナル駅から発車するため、いわゆる中心部からは直接乗ることができなくなっています。
つまり、ダイレクトにその特急やライナーにアクセスすることができません。
ですが、ある衝撃の方法を取って、ダイレクトに都心から使うことができる通勤特急がありました。
それを紹介していきます。よろしくお願いいたします。
始発の北千住駅 衝撃のホームから発車
2022年4月23日(土)
ここは足立区にあるターミナル:北千住駅です。
JR常磐線、東武スカイツリーライン(伊勢崎線)、つくばエクスプレス(TX)、東京メトロ日比谷線、東京メトロ千代田線の5路線が乗り入れる重要な乗換駅です。
東武鉄道では、伊勢崎線方面、日光線方面、野田線方面の特急が発着しています、またJR常磐線では、ひたち号・ときわ号が走っていますが、北千住駅は全列車通過となっています。
今回紹介する特急は、JRや東武でない路線の特急で、驚きのホームから発車しています。では、行ってみましょう…
東京メトロ千代田線の改札にやってきました。
東京メトロ千代田線乗り場は、JRと東武と構内が繋がっていること、千代田線はJR常磐線各駅停車と直通しているため、各社線の券売機が並びます。
特急券を購入 驚きの券面
一番奥に行くと、「特急ロマンスカー」と書かれた、券売機があります。
この券売機から、予約した特急券を購入、発券していきます。
今回紹介する特急は、北千住駅に乗り入れていない小田急電鉄のロマンスカーです。
券売機を操作すると「特急券を買う」の下に、「窓口・電話予約 e-Romancecar」と「ロマンスカー@クラブ」が表示されます。今回は、小田急ロマンスカーのインターネット予約サービス「e-Romancecar」で、予約のみをしました。
「e-Romancecar」は、会員登録なしで、気軽にロマンスカーの予約が行えます。
予約登録に入力したメールアドレスに届いた予約番号と、予約に使った電話番号を入力、
その後、現金もしくはICカードを投入して、特急券を発券します。
※e-Romancecarで予約した特急券の購入発券期限は、発車の15分前までです。
また、発車の45分前を切ると予約のみの取扱は出来ず、クレジットカード決済のオンラインチケットのみになります。
特急券の券面です。
通常の小田急ロマンスカーの特急券と同じ記載ですが、東京メトロ柄で発券されます。
ロマンスカーの券売機は、千代田線管轄の改札「西口駅前広場方面改札」と「千住警察署方面改札」
千代田線乗り場の3号車付近にある、特急券売機にて購入することができます。
なお、改札内の券売機では、事前に予約した特急券の発券は出来ません。
千代田線のロマンスカーは、各車両に扉は設けられていますが、乗車整理の都合で、一部の号車の扉しか開きません。ご注意ください。
千代田線のロマンスカー停車駅、北千住、大手町、霞が関、表参道の駅では、大きい看板でロマンスカーの乗車位置が記されているので、迷うことは確実にありません。
北千住駅には、「特急ロマンスカー乗車口のご案内」があります。
乗車口は、1・4・5号車と7・8・9号車です。大きな看板が設置されているので、自分の乗る号車に合わせて、並んで待てばいいので、深く考える必要はないでしょう。
今回乗る便利すぎる通勤特急が入線
19時34分 今回乗るメトロホームウェイ41号 本厚木行きが入線してきました。
車両は、2008年に千代田線直通対応車両としてデビューした60000形 MSEです。
美しく輝くフェルメール・ブルーの車体とバーミリオン・オレンジの帯で、地下鉄の都会的なデザインと、箱根・江ノ島の優雅なデザインを上手く両立した、素晴らしい車両です。
こちらが、MSEの表示機です。「メトロホームウェイ41号」と「本厚木行き」が交互に切り替わって表示されます。
ドアが開き乗車 MSEの車内の紹介
ドアが開き、車内に入ってきます。ここで車内設備について紹介します。
客室内
車内全景です。2005年~2022年に定期運行で走った、超大人気ロマンスカー「50000形 VSE」の直後に出たということで、内装の雰囲気が少し似ています。
まず目につくのが、ドーム型の天井です。高さは2.3mに抑えられていますが、このドーム型天井で、鉄道車両特有の圧迫感が少なく、観光利用にも通勤利用にもピッタリな優雅な空間となっています。
また、車内も赤いカーペットと木目調のデザインで、落ち着きのある空間を演出しています。
座席です。リクライニングは少ししか倒れませんが、長時間乗るわけでも無いので、特段気にすることではないでしょう。
テーブルは、小さめの肘掛けテーブルが備わっており、座席を向かい合わせにしても利用ができます。
大きさから分かる通り、パソコンなどを置いての作業には向いていません。
※新型コロナウイルス感染拡大防止の観点から、2022年現在、座席を向かい合わせにしてのご利用はご遠慮ください。
先頭部の座席には、飲み物やおつまみ等を置くことができる、テーブルが備えられています。
荷物棚の下には、ライン上に設置された、LED照明があります。
この60000形 MSEは、2009年に鉄道友の会 ブルーリボン賞を受賞しました。
先頭車両には、記念プレートが貼り付けられています。
5・8号車 デッキ ゆったりトイレ
車いす対応座席のある、5号車と8号車には、車いす対応の「ゆったりトイレ」
暖色系の間接照明と、木目調、白い陶器で、落ち着きがありながらも明るく清潔なものとなっていて、トイレ特有の閉塞感を感じにくいものとなっています。
また、トイレ内には、ベビーチェアもあるので、お子様との利用でも安心です。
また、洗面台と男性用小便トイレ、女性用トイレが備わっています。
女性用トイレには、ベビーベッドとベビーチェアが備わっています。
洗面台です。暖簾をくぐった先にあるのが、おしゃれですね…
洗面台は、片側に寄っており、空いたスペースに荷物等を置くことができるのが、ありがたいポイントです。
男性用トイレは、入って直角にあります。
2号車 デッキ
2号車のデッキには、男女共用トイレ、男性用小便トイレ、女性用トイレ、洗面台が備わっています。
5・8号車と違う点は、車いす対応座席が無いので、ゆったりトイレが男女共用トイレになっているとこです。
男女共用トイレです。
こちらも、女性用トイレと同様、ベビーチェアと引き出し式のベビーベッドが備わっています。
4号車デッキ 自動販売機
3号車には、営業を終了したカウンタースペースと飲料の自動販売機があります。
自動販売機です。GSEやEXEαの物と異なり、suicaなどの交通系ICカードには対応していません。
メトロホームウェイ41号 乗車記
東京メトロ千代田線を走行
19時35分 北千住駅を発車しました。地下鉄の区間を、特急で走るのは、風景が変わらないのに違って見えるでしょう。
全電車が各駅に停まる路線で、リクライニングシートに座って、通過していくのは爽快でした。
12分ほど進むと、車内チャイムが鳴りました。
大手町駅の到着放送です。乗車の方のための停車であることが放送されました。
メトロ線内のみでのロマンスカーの利用ができません。
19時49分 大手町駅に到着しました。平日の大半のメトロホームウェイは、18時30分発を除き、大手町始発です。
東京駅まで新幹線を利用した際に、ここからメトロホームウェイに乗って小田急沿線に帰るという使い方もできます。
19時51分 大手町を発車して、次の停車駅は霞ヶ関です。
19時55分 霞ヶ関に到着しました。こちらからも数名が乗車されました。
20時03分 銀座線・半蔵門線との乗換駅:表参道に到着。
千代田線内最後の停車駅になります。
土休日と言うことも相まって、乗車率は目で見た感じ30%くらいの混雑で、ガラガラと言うほどではありませんが、結構空いています。
20時08分頃 代々木公園を通過して、地上へ出ます。その後、代々木上原に入線…
代々木上原から小田急へ
小田急と千代田線の接続点:代々木上原に到着。
東京メトロと小田急の乗務員交代のための運転停車です。そのため、ドアが開きません。
1分ほど停車して、小田急線に入り、急行線を走ります。
その後、梅ヶ丘から高架線に入ります。
経堂駅手前では、先行の急行に接近したため、注意現示を受けて速度を落として走っています。
その後、車内チャイムが鳴り、放送が行われます。
20時21分 成城学園前に到着。東京メトロに直通するロマンスカーは、一部を除き成城学園前に停車します。
到着直後、新宿行きの快速急行が高速で通過していきました。
特急が停車して、下位種別の快速急行が通過する逆転現象が起きています。
20時22分 成城学園前を発車。狛江付近で各駅停車を追い抜かしました。
多摩川を渡って、登戸を通過します。
向ヶ丘遊園では、当駅止まりの急行が停車していました。
この急行は、北千住をこのロマンスカーの5分前に発車した列車になります。
20時30分 新百合ヶ丘に到着です。各駅停車本厚木行きと接続します。
新百合ヶ丘では2割近くの方が降りていかれました。
平日は、お隣の多摩線ホームに入線、乗り換えの便を図ります。
その後、丘陵地帯を駆け抜けて、柿生、鶴川、玉川学園前を通過。
8分ほどすると、前方に停車中の電車が見えてきました。
20時39分 小田急で2番目に利用者が多い、町田に到着です。
町田では、半数近くの方が降りていかれました。平日では、列を成してぞろぞろと降りて行く光景となります。
そして、相模大野の通過線を通過。
相武台前で、先行する各駅停車を追い抜かします。
闇に包まれた住宅街をさっそうと駆け抜けます。
20時50分 相鉄線、JR相模線と乗り換えができるターミナル駅:海老名に到着です。
海老名では、今乗っている1号車は、私を含めて2名のみとなりました。
海老名を発車して、いよいよラストスパート!
ちょうど、海老名に入庫するロマンスカーEXEαとすれ違いました。
厚木駅を通過して、相模川を渡り、厚木市内へ…
本厚木駅に入ります。副本線の場内信号機が注意を現示、また本線に電車が停まっているのも確認できます。
終点:本厚木に到着
北千住から1時間19分 終点:本厚木に到着しました。
20時56分発 各駅停車伊勢原行きに接続します。
伊勢原より先は、21時00分発 新松田から各駅停車の急行小田原行きに乗り換えです。
行先表示は、回送となりました。
伊勢原行きの発車後、入換信号機が進行を現示し、発車して行きました。
そして、各駅停車などが折り返す引き上げ線に入線、折り返し準備をします。
21時02分 本厚木止めの各駅停車が入線して来ました。
すると、前照灯を点灯し発車、4番ホームに入線します。
21時08分 急行町田行き発車後に、海老名へ向けて回送されていきました。
ここ本厚木は、2021年の住みたい街ランキング1位の大注目の街です。
朝には、ここから北千住行きのメトロモーニングウェイ号が、夜には先ほど乗車のメトロホームウェイ号が発着し、通勤面でもとても住みやすい場所と言えるでしょう。
おわりに
今回、東武特急に乗車する機会があり、その帰りに北千住から乗車しましたが、
都心部からの通勤利用の他、北千住で東武特急を乗り継いで日光・鬼怒川・両毛へのアクセスや、大手町から利用で、東北・上越・北陸新幹線とのアクセスにも、意外と便利に使える通勤特急だなと感じます。
大きい荷物を抱えて、東京と新宿の移動って、意外と面倒ですので、こういった利用にも使ってみてはいかがでしょうか?
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