SLが毎日走る事や、懐かしの電車が多数走る事、機関車トーマスが走ることで、鉄道ファン、ファミリー問わず有名な大井川鐵道大井川本線。
そんな大井川鐵道では、2023年6月20日(火)~22日(木)、27日(火)~30日(金)、7月1日(土)~13日(木)にかけて、
夕方からの3往復の普通列車を、通常の電車ではなく、SLに使われる客車と補機の電気機関車を用いて代走運行をしていました。
今回は、旧客の普通列車に、友人に誘われて乗車する機会があったので、乗ってきました。
今回はその乗車の様子を紹介します。
新金谷駅より乗車
新金谷駅より硬券の乗車券を買って、お目当ての列車の乗車します。
最初は3両目の車両に乗車し、ELの駆動音を楽しみ、金谷駅へ向かいます。
大代川を渡って、歯車と主電動機を唸らせながら、勾配を上ってJR金谷駅へ向かいます。
名物SL急行は、新金谷を始発としているため、客車がこの区間に入線することは滅多にありません。
ブレーキと連結器の音を”カチャン”とたてながら、JR東海道線との接続駅:金谷駅に到着しました。
多くの列車がひっきりなしにやってくる東海道本線の真横に、超レトロな客レが停まっているのは、令和の光景とは思えません。
バッテリー保護のため、車内照明は、折り返し待ちの際は消灯しています。
車軸発電機のみで電力を賄っているため、現代の客車と異なり、発電機用エンジンの音が無く、停車中は非常に静かでした。
ここで今回の編成を紹介
←金谷 家山(千頭)→
E32+オハフ33 469+オハ35 559+スハフ43 2+E101
3両とも内装が大きく異なっており、鉄道ファン的には豪華編成となっていました。
今回は、金谷→家山は、スハフ43 2 に、
家山→新金谷は、オハ35 559に乗車しました。
金谷→家山 スハフ43 2
家山方に連結されている青い客車 スハフ43 2 に乗車。
京都~博多間の昼行特急「かもめ」に使われていた特急型の客車で、
シートピッチも広く、台車は「TR47」が使われ、他の2両と比較すると乗り心地がよくなっています。
この日は、雨が降っていて気温が低かったため、電源が付いていませんでしたが、扇風機のスイッチがありました。
少し前まで走っていた、地元の相鉄7000系や新7000系7713×8を思い出します。
E101の吊り掛け駆動のサウンドを車内に響かせながら、金谷駅を発車し、家山へ向かっていきます。
台車直上のため、車輪の回転を感じながら乗り鉄していきます。
後に乗るオハ35 559と違って、転轍機通過時等の衝撃をある程度吸収しているのを感じました。
近鉄南大阪線16000系車両を横目に、新金谷駅に到着しました。
この客車列車は、電車と変わらないダイヤで運転しているため、SL急行と違ってキビキビとした運転が求められます。
プッシュプル方式で、前の機関車と後ろの機関車の二人の機関士が連携して加速させなければいけません。
二人の機関士が息を合わせながら加速し、電車とは異なるブレーキ操作とブレーキ装置を使いこなし、駅にピッタリ停車する姿は、正に職人技だなと思いました。
門出駅までは駅間が特に短いため、加速を止めたかと思いきや、一気にブレーキをかけ、本当にキビキビ走っているんだなと、身体で感じもしました。
大井川に沿って、森林の中を走行し、狸の置物がある神尾駅に到着しました。
停車時に一気にブレーキをかけるため、鋳鉄シューの金属チックなにおいが車内に充満。
都会の電車とは異なる甲高い「キュキュキュー」って音と、低い「ゴトゴト」って音を立てながら停車します。
30分ほどで、列車の終点:家山に到着。千頭への代行バスに接続します。
折返しの合間に機関車と、客車を軽く撮影し、再び折り返していきます。
家山→新金谷 オハ35 559
帰りは、2両目に連結のオハ35 559に乗車。
戦前型車両のため、デッキ部分を除いて塗装がされておらず、ニス塗りの茶色い車内となっています。
まるで映画のセットのような印象を持ちました。
たまたまTwitter上の知り合いが居たため、一緒に座って喋りながら乗り鉄します。
金谷行きの場合は、先頭の機関車が、工事列車用に開発された元西武E31型。後尾の機関車は、貨物列車牽引用に開発された大井川鐵道E10形です。
後尾の機関車の方が出力が高いため、後ろからガツンと押されているのを感じました。
違う機関車同士で、プッシュプル運転をしているため、職人の技量では埋められない性能差も感じされて面白いです。
車両の真ん中付近に座っていたため、少し感じにくかったものの、
先ほどのスハフ43 2 と比べると、軌道からの衝撃をほとんど吸収せず、そのまま揺れで無く衝撃として車体が受け止めているのを実感しました。
鉄道の話からプライベートの話まで、いろんな話で盛り上がって、もうすぐ新金谷です。
家山から30分弱で、新金谷駅に戻ってきました。
多数の車両を見ながら、乗ってきた列車を見送ります。
おわりに・まとめ
- 車両ごとの座り心地・乗り心地の違い「個性」を感じられる
- SL急行とは違ったキビキビとした運転で機関士の「職人技」を感じられる
と言った感じでした。
これら2点に、大井川鐵道の線路状態も相まって、まさにアトラクションに乗っているかのような印象を持ちました。
次にこういう機会が大井川鐵道にあれば、乗ってみたいところです。
そして、大井川鐵道大井川本線が全線復旧したら、通常の普通列車も名物SL急行の両方を乗りに行きたいです。
千頭までの全区間復旧を、心よりお祈り申し上げます。
今回も最後までご覧いただきありがとうございました。
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