【日帰り】リピート確定 超穴場のレトロ列車で行く お気楽紅葉観光 わたらせ渓谷鐵道

みなさん、こんにちは。乗り鉄であり、撮り鉄でもあるkeitrip/須田 恵斗です。

秋に旅行に行くとしたら、何を見ますか?もちろん紅葉ですよね…
なので、日帰りで紅葉を見に行く旅行をする方も多いかと思います。

私も列車から紅葉を見たいなと思いましたので「東京から日帰りでかつ、気楽に多くの絶景や紅葉を見れる鉄道」わたらせ渓谷鐵道へ、乗り鉄一人旅に行ってきました。その様子を旅の様子をお伝えします。

結論から言ってしまうと、かなり充実した日帰り観光で、来年の同シーズンに旅程を変えて訪れたり、季節を変えてまた訪れたい、最高の旅行スポットでした。

※鉄道趣味要素がたっぷり含まれた旅程となっています。鉄道ファンでない方からすれば、かなり変わった旅程となっていますのでご了承ください。

  • 関東から気軽に乗れる紅葉列車に乗りたい方
  • 地味にレアで面白い列車に乗りたい鉄道ファンの方
  • わたらせ渓谷鐵道では何ができるのか気になる方

の参考になれば幸いです。今回もよろしくお願いします。

6時30分頃 浅草駅からスタート 東武特急で相老へ

6時半前です。えー、とても眠いですが、おはようございます。

浅草駅の改札へ向かう、大きな階段を上がっていきましょう。

今回、浅草→相老まで、金券ショップで売っている株主優待券(購入金額:¥750)を利用してきました。都内の金券ショップにて、700円から900円ほどで販売されています。

なお、通常の運賃では、IC利用:1215円、切符利用:1220円です。

浅草・北千住→相老までの特急料金は以下の通りです。

  • リバティりょうもう 1,250円
  • りょうもう     1,050円

6時36分頃 これから乗る特急列車が、急なカーブをゆっくり進みながら入線してきました。

今回乗車するのは、浅草6時48分発:特急リバティりょうもう1号 赤城行きです。

浅草駅発車後、ゆっくりと隅田川を渡っていき、北関東へ進路を取っていきます。

地下鉄車両などとすれ違いながら、複々線区間を爆走していきます。

東武動物公園から先、田園風景を走り抜けるようになります。
そして羽生駅を通過後、利根川を渡り、北関東:群馬県に入ります。

太田のSUBARU

北千住から先、ビジネス客等でほぼ満席となっていましたが、ほとんどが、館林・足利市・太田で降りていかれました。
北関東の工業地域へアクセスするビジネス特急なだけあります。

りょうもう号は直前に席が一気に埋まるので、乗ると決まったら、すぐ予約を取った方がいいです。

浅草駅から2時間、もうまもなく相老駅です。右側には、これから乗るわたらせ渓谷鐵道が見えてきます。

8時47分 乗換駅:相老駅に到着です。乗ってきたリバティを見送り、わたらせ渓谷鐵道に乗り換えます。

わたらせ渓谷鐵道に乗車

相老駅できっぷ・トロッコ整理券の購入

跨線橋を渡って駅舎に行きます。駅舎内には、わ鐡の券売機が1台、東武の券売機が1台あります。

券売機で、全線乗り降りし放題の、1日フリーきっぷ(¥1,880)を購入します。

そして有人窓口で、電話予約していたトロッコ整理券(¥520)を購入します。

わたらせ渓谷鐵道の乗り方ガイド

わたらせ渓谷鐵道では、suica・PASMOなどの、交通系ICカードの利用ができません。

乗換に余裕がある場合、駅の外に出て、わ鐡の乗車券を購入してください。
また、桐生駅・相老駅での乗換時間が少ない場合は、ホームにある出場用簡易改札リーダーをタッチし、車内にて乗車整理券を受け取ってください。
車掌が乗務している場合は、車内で乗車券を購入できます。

JR桐生駅では、JR線の近距離券売機にて、わたらせ渓谷鐵道の1日フリーきっぷを購入できます。

そして、9時05分発の間藤行きに乗車し、大間々駅を目指します。

大間々駅へ

9時12分 トロッコわたらせ渓谷号の始発駅:大間々駅に到着しました。

これから乗るトロッコ列車が準備をしています。

そして、大間々駅にはわ鐡の車庫が併設されています。もう一つのトロッコ列車:わっしー号がお休みしていました。

大間々駅の駐車場側には、開業時から使用されていた、わ89-101と

わ89-302が静態保存されています。軽く写真を撮って急いで駅の方へ…

せっかくフリー切符を持っているので、9時24分発桐生行きに乗って折り返し、乗り換えに使った相老駅を通り過ぎて、始発の桐生駅を目指します。

折り返して桐生駅へ

下新田駅に到着。桐生から下新田まで、JR両毛線と線路を一緒に使用しながら走ります。

桐生~下新田間では、一緒に並行しながら走る渡良瀬川を渡ります。

20分ほどで桐生駅に到着。

桐生駅の周辺を軽く散策した後、10時05分発に乗車。

トロッコわたらせ渓谷号の始発駅:大間々駅へ戻ります。

いよいよトロッコわたらせ渓谷号に乗車 だけどトロッコには乗りません

大間々駅に到着後、係員にトロッコ整理券を見せて、駅前方にある 0番線へ向かいます。
トロッコ車両に乗車の場合は、乗り場目の前にあるカウンターに並んで、席の指定を受けてください。

トロッコわたらせ渓谷号の車内に入ります。こちらはトロッコ車両。
あたりまえですが、窓が無く非常に開放的で、風や音がダイレクトに伝わって、名物の渓谷や紅葉を楽しめます。

また車内には自販機が備わっています。なお今回乗車するのは、トロッコ列車ですが、トロッコ車両ではありません。

乗車するのは、両端にある窓ガラス付き車両です。
この車両、元国鉄の急行型客車12系で、登場当時と大きく姿を変えていない車両です。

また、国鉄の機関車 DE10 が牽引するので、昔ながらの国鉄の客車列車の雰囲気を味わえます。

絶景を見るためのトロッコ列車なのに、同じ料金でトロッコに乗らないのは”もったいない”と思われるかもしれませんが…

トロッコ車両は、ツアー客等で満席、一方の普通車は、紅葉シーズンなのに車内はガラガラです。
一つのボックス区画4人分を、一人でひろびろと使えて、左右の座席を移動しながら、両方の景色を楽しむことができます。

トロッコ車両は混みがちで座席の移動ができないですからね…

また、下段の窓を開けることができるので、これで外の空気も楽しめます。

空いている車内の、昔ながらの姿を留めたレトロ列車で、渡良瀬川の紅葉や絶景を超楽しめました。
鉄道ファンでない方にでも、十分楽しめると思います。

10時54分 大間々駅発車

連絡列車と接続後、10時54分:大間々駅をゆっくりと発車しました。
車内は定員80名に対し、6名程度でかなり空いています。

大間々駅発車後、早速ですが、勾配を登って山に分け入るように走り抜けて行きます。

前述の通り、このトロッコわたらせ渓谷号は、ディーゼル機関車が牽引する昔ながらの客車列車です。
先頭部分から、牽引機関車DE10と共に流れゆく景色を嗜むのも、客車列車独特の旅情でいい思い出となるでしょう。

そして、黄色く色づく美しい紅葉が見れました。

わたらせ渓谷鐵道と並行する渡良瀬川は、途中の沢入そうり駅手前にある「第一渡良瀬川橋梁」を通過するまでは、進行方向右側を流れます。

なので、ガラガラの窓ガラス付き車両に乗る場合は、最初は右側に座っておくといいです。

11時16分 水沼駅到着

列車は最初の停車駅、水沼駅に停車しました。

この水沼駅には、水沼駅温泉センターが併設されており、

平日 大人¥550平日 小学生 ¥500
休日 大人¥800休日 小学生 ¥600

で入湯することができます。

また今回使用している、わたらせ渓谷鐵道の1日フリーきっぷを提示すると、2割引きで入湯できます。

水沼駅周辺など、わたらせ渓谷鐵道線周辺には、桜の木も多く埋まっています。
わ鐡は、列車のイメージカラーも相まって、紅葉の秋のイメージが強いかも知れませんが、桜や桃を見に、春にまた訪れるのもそれはそれでよさそうです。

また機関車の後ろまでやってきました。このスペースから景色を眺めるの、鉄道ファンだからってのもありますが、本当に飽きないんですよ…

列車はもうまもなく、神戸駅ごうどに到着するところですが、
ここで「この先の短いトンネルを越えると、進行方向左側に”汽車見の滝”がご覧いただけます」と、車内アナウンスが行われます。

そして、速度が5km/hくらいまで落ちて、機関車からの汽笛が聴こえると、汽車見の滝が目の前に現れました。
窓を開けながら、滝を通過しましたが、水の音としぶきを感じられ最高でした。

11時37分 神戸駅到着

列車は、神戸ごうど駅に到着しました。ここで一部のツアー客が降りられます。

この神戸駅には、昔 東武特急けごん号に使われていた、1720系デラックスロマンスカー(DRC)を使った、列車のレストラン清流(営業時間10:00~16:00)があり、

東武特急の車内にて、舞茸ご飯定食やうどん・そばを食べることができ、わ鐡の中でも屈指の人気スポットです。

11時41分 神戸駅を発車。駅が赤や黄色に染まる紅葉に囲まれた駅で、とってもいい雰囲気の駅です。

神戸駅を発車後、草木ダム建設に伴い新しく付け替えられた、全長5,242mのトンネル「草木トンネル」へと入っていきます。

「強い風が吹き込んでくるので、トロッコ車両の方は荷物が飛ばされないように注意してください。また、窓ガラス付き車両の方は窓を閉じてください。」とアナウンスが行われました。

そして、DE10のエンジンの音をトンネルに轟かせながら、草木トンネルに入りました。

2・3号車のトロッコ車両では、このトンネル内にて、イルミネーションが行われます。

草木トンネル内では、電波が通じません。

10分かけて、トンネルを抜けると、第一渡良瀬川橋梁を通過します。

渡良瀬川が、進行方向左手に見えるようになると…

11時59分 沢入駅到着

沢入そうり駅に到着しました。
この沢入駅は、駅舎内に簡易郵便局があり、また待合室・プラットホームが登録有形文化財に登録されている、昔ながらの雰囲気を留めた駅です。

沢入駅発車後、次の原向駅まで、わたらせ渓谷鐵道で最も景色の美しい区間を走行していきます。

普段から美しい渓谷に、美しく染まる紅葉が合わさって、最高です。

この区間は急なカーブが連続する区間、5両を連ねた客車列車から後方または前方を見ると、自分が乗っている列車を見ることができます。

原向駅を通過すると、足尾銅山があったころの名残、左手に足尾銅山通洞選鉱所跡が見えてきます。

12時24分 通洞駅到着

足尾町の観光拠点、通洞駅に到着します。
足尾銅山通洞坑や、足尾銅山に関する資料を展示する施設等が点在しています。

また、この先の足尾駅・わ鐡の終点:間藤駅を経由して、東武日光駅・JR日光駅を結ぶ、日光市の市営バスもここから発車しています。

この駅にて、トロッコ列車の大半の方が、ぞろぞろと降りていかれました。

12時27分 終点:足尾駅到着

12時27分 終点:足尾駅に到着。1時間30分の懐かしの国鉄客車の旅は、もう終わりです。

足尾駅到着後、折り返し準備のため、トロッコ列車は隣の側線へと入換作業を行います。

また構内踏切が、ホーム中央にある関係で、5両を連ねたトロッコわたらせ渓谷号が停車する場合、発車後で無いと渡ることが出来ません。

足尾駅は、大正元年に建てられた駅舎を有する駅で、プラットホーム等も含めて登録有形文化財に登録されています。
そのため、駅周辺は、映画の世界にいるかのようなレトロな雰囲気となっています。

また、銅製品や原料輸送を輸送するための貨車を留置するための線路が多数引かれており、その内の1本が、先ほど乗ってきたトロッコわたらせ渓谷号の折り返し準備や、夜間の列車留置に使われています。

駅構内には、キハ30などの国鉄時代の気動車や貨車などが、保存されています。

足尾駅の裏にある山には、足尾銅山の鉱毒を沈殿させる鉱滓こうさいダム「簀子橋堆積場簀子橋堆積場すのこばしたいせきじょう」が存在しています。
当たり前ですが、非常に危険な毒物が埋まっている場所で立入禁止となっています。
ダムの水の色も赤く染まった、見るからに毒々しい色なので、検索の際は注意してください。

到着から1時間30分待って、トロッコわたらせ渓谷号の入換を見て、大間々行きとして折り返していくのを見送ります。

わ鐡に乗車してディープスポットへ

14時41分発 間藤行きに乗車

一駅隣の終着:間藤駅を目指して行きます。

3分ほどで間藤駅に到着しました。
この山奥にポツンとたたずむ、無人の終着駅で、個人的には好きな雰囲気の駅です。

間藤駅は、紀行作家の宮脇俊三が1977(昭和52)年に国鉄全線を完乗した場所で、著書「時刻表2万キロ」の終着駅として、ファンが今も多く訪れる聖地のような駅です。

間藤駅:15時09分発の桐生行きにそのまま折り返して乗車し、紅葉などの景色を楽しみながら、桐生駅の方を目指して行きます。

なお、紅葉シーズンという事で、車内はそこそこ混んでいます。車掌から話を聞くと、一本前の桐生行きは満員に近い状態だったそうです。

15時50分 途中の花輪駅に降りました。
この花輪駅周辺には、1931(昭和6)年に建てられた木造の校舎が今も残る、旧花輪小学校があり、登録有形文化財に指定されています。

今回は、旧花輪小学校には訪れず、一部の方からの熱狂的な人気を誇るあるディープスポットへ行きます。

駅から坂を上がって15分、国道122号線沿いにあるこの建物「丸美屋自販機コーナー」です。

中には、昔懐かしいレトロな、うどん・そば・ラーメンの自販機や、トーストサンドの自販機が設置されています。

今回食べたのは、からあげラーメン(¥300)と、ひもかわうどん(¥250)です。
この安心感溢れる味で、最高に良かったです。

花輪駅に戻った後、駅に居る猫と戯れて…

17時16分発 桐生行きに乗車

17時48分 東武との乗換駅:相老に到着です。

東武特急 りょうもうで浅草へ

18時04分発 特急りょうもう42号 浅草行きに乗車し、帰路に就きます。

このりょうもう号に使用されている200系は、先ほどの神戸ごうど駅にある1720系DRCの床下機器を流用した電車です。

ふかふかの座席に2時間弱揺られます。かなり快適でした。

浅草駅発車時に見た隅田川は、ライトでキレイに照らされていました。

19時56分 終点:浅草駅に到着しました。これでわたらせ渓谷鐵道のレトロ列車の旅は終了です。非常に疲れました。

最後にスカイツリーを撮って、地下鉄へ乗り換えました。

今回の日帰り一人旅 かかった旅費は?

今回の旅行 東京を出て戻ってくるまで、食費を含めて9,009円掛かりました。10,000円近くしますが、それに見合った充実した鉄道一人旅でした。

わたらせ渓谷鐵道 4月~11月のトロッコ列車時刻表

行きのトロッコ列車に連絡する特急りょうもう号と、トロッコ列車の時刻表です。

トロッコ列車復路の時刻と、接続する特急りょうもう号の時刻表です。

トロッコわたらせ渓谷号と、トロッコわっしー号は臨時列車です。
運行予定日は、わたらせ渓谷鐵道の公式サイトより、各自でお調べください。↓
わたらせ渓谷鐵道株式会社(公式サイト)

おわりに

紅葉シーズンで、トロッコわたらせ渓谷号のトロッコ車両は満席、一方の普通車はガラガラだったので、のびのびと左右の紅葉と渡良瀬川の絶景を堪能できました。

わたらせ渓谷鐵道はレトロな駅が多く、トロッコわたらせ渓谷号の普通車は、国鉄時代とほとんど変わらない姿のため、
両方が合わさって、まるで昭和にタイムスリップしたかのような感覚になり、ノスタルジックを感じる楽しく素敵な鉄道旅にもなりました。また季節を変えて、12系に乗りに行きたいです。

関東の紅葉スポットと言えば、日光を思い浮かべる方も多いですが、通洞駅~東武日光・JR日光を結ぶバスも走っているので、上手く乗り継いで、両方の紅葉を見ることも可能です。

わたらせ渓谷鐵道は、浅草から東武特急で2時間で、非常にお気軽に行くことができます。

日帰りで行ける絶景紅葉スポットに行きたい方、ノスタルジックな鉄道旅がしたい方は、ぜひわたらせ渓谷鐵道に乗りに来てください。

今回も最後までご覧いただき、ありがとうございました。

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