乗車日 2021年8月2日
みなさん、こんにちは!keitripです。
今回は、徳島線の特急剣山に乗ってきました。四国には多くの特急が走っていますが、その中では地味な存在だと思います。
ただ、近年多くの国鉄型特急車が運用から退いている中、この剣山は全列車が国鉄型のキハ185系が、登場当時とほとんど変わらない姿で走っていて、一部の鉄道ファンの方が注目されているかと思います。
また、四国を旅するときに、徳島から高知まで移動するときに、鉄道だとこの剣山を使うため、どんな特急か気になっている方々もいるでしょう。
そんな方々に、沿線の景色や車内の様子をお届けします。特急剣山の乗車を検討されている方の参考になれば幸いです。よろしくお願いします。
始発の徳島駅
徳島線の始発駅 徳島駅にやってきました。ここは徳島線のほか、高徳線、鳴門線、牟岐線の4方向へ向かう列車が発着する駅となっています。
徳島駅の改札から、左へ進んだ奥にあるホーム、1番線から発着します。
切り欠き式の支線感漂うホームから発着するので、少し面白い雰囲気です。
使用車両について
国鉄民営化直前の1986年に投入された、キハ185系が使用されています。
民営化してすぐに、開発・投入された2000系気動車と4年程度しか差がなく、内装も割と似ていますが、
キハ185は従来の国鉄型気動車と同じく、セルフラップがついていない自動空気ブレーキで、ギアの切り替えも手動で行います。
特急剣山のヘッドマークです。アンパンマンが描かれています。ということは…
通常の剣山のヘッドマークはこんな感じです。
側面の行先表示器は、昔ながらのフォント、デザインとなっています。
ゆうゆうアンパンマンカー
この日は、2号車にゆうゆうアンパンマンカーが連結されていました。
車内半分は、指定席スペースになっています。アンパンマンが描かれたモケットになっており、壁や床もアンパンマンの世界観の物になっています。
デッキもアンパンマン仕様となっていました。
デッキ
デッキの様子です。12系客車とかと同じように、折戸式のドアとなっています。
デッキと客室の間には、しっかりとした仕切り扉があります。
運転台の後ろのデッキです。三セクなどで走っている軽快気動車のような、簡素な構造となっています。
1号車の2号車寄りのデッキには、トイレと洗面台がそれぞれ1台備わっています。
トイレは、新型車両と同等にリニューアルがされており、洋式となっています。また、古い車両にありがちな暗さはなく、明るく清潔な印象で、安心して利用ができます。
それでも、トイレ室自体の大きさは、変わらないため、狭いことは変わりありません。
小さいながらも洗面器があり、大型のボタンなので、使いやすいです。
洗面台の方は、リニューアルされておらず、登場当時のままでした。
客室内
後ろ寄り(徳島側)1号車の運転台側の座席は4列分は、指定席の区画となっています。
指定席の枕カバーは、青色で指定席と書かれているので、非常にわかりやすいです。
自由席車の枕カバーは、通常の白色の物になっています。
照明ですが、ライン上に蛍光灯が配置されており、カバーもされています。
国鉄型車両の雰囲気がそのまま残っていてノスタルジック
座席の様子です。
背面テーブルですが、最新の特急型車両と比べると、やや手狭です。
12時00分 徳島駅発車
12時00分 定刻通り、徳島駅を発車しました。徳島駅発車時、乗車率は2割くらいでした。
余裕で、窓側の席に座ることができます。
乗車日前日に、夕方便の様子を見たのですが、かなり席が埋まっており、ホームライナー的な感じでした。
発車直後に車内チャイムが鳴りますが、ゆうゆうアンパンマンカーが連結されているため、車内チャイムが、アンパンマンマーチでした。
高徳線からの景色になりますが、徳島から隣の佐古まで複線ではなく、単線並列となっています。
基本的に、海側が高徳・鳴門線、山側が徳島線が走行するルートになります。
高架線を上って佐古駅を通過。高徳線は大きく右へそれて、吉野川を渡り、剣山が走る徳島線は、吉野川に沿って走ります。
その後、高架線から下ります。
住宅街を走ったのち、鮎喰川を渡ります。
ちなみに、並行する吉野川は、終点阿波池田まで渡りません。
6駅連続通過して、鴨島駅に到着です。鴨島では、徳島行きとすれ違います。
そして、徐々に田園風景になってきます。速度は、最高速度に近い90km程度で快調に飛ばしています。
西麻植を通過して、阿波川島に到着です。
阿波池田11時30分発の特急剣山6号とすれ違います。
阿波川島では同時に、阿波池田行きを追い越します。
山瀬駅でも、普通列車とすれ違います。
阿波山川駅に到着です。1面1線の駅となっています。地元の学生さんなどが2〜3名降りられました。
次の川田駅をポイントの制限を受けて、40kmくらいで通過していきます。
JR四国の特急が走る路線は、1線スルーになっているところがありますが、徳島線はこのような工事がされていません。
川田駅を通過後に、国道193号線と並走しながら吉野川を見ることができます。
穴吹に到着
12時42分 徳島を出て42分で、穴吹に到着です。ここで、数名入れ替わりました。
徳島線の半分近くの列車がここ、穴吹で折り返します。
穴吹からは、吉野川の流れに沿って走っていきます。
山岳路線になりがちな、トンネルや急勾配が連続したりとかはなく、ずっとなだらかに標高が上がっていきます。
徳島線の唯一のトンネルは、穴吹駅の手前に一箇所だけです。
川に向こう側には、E32 高知自動車道が並行して走っています。
貞光駅に到着です。貞光駅があるつるぎ町には、地上から高さ1.3m、幹周が3m以上になる樹木がかずう多く存在します。
江口付近で、東三好橋を見ることができます。
穴吹から先でも、吉野川のなだらかな地形により、速度も80kmから95kmくらいを維持するように走り、スピード感があります。
13時04分 最後の途中停車駅、阿波加茂駅に到着です。
井内谷川のちょっとした渓谷が見えると
三加茂駅を通過、普通徳島行きとすれ違います。
佃駅通過直前に、E32 高知自動車道が吉野川を渡って交差します。
そして、岡山、高松、琴平からの土讃線が合流してきます。
そして、ゆっくりと佃駅を通過、土讃線と合流です。
佃駅通過後、車内チャイムがなり、もうそろそろ阿波池田駅に到着です。
ゆっくりと阿波池田駅に入線します。
終点 阿波池田駅到着
13時17分 阿波池田駅3番線に到着しました。
対面乗り換えで、13時22分発 特急南風14号に接続、終点岡山には14時41分に到着
同じく対面乗り換えで、13時32分発 特急南風9号に接続します。終点 高知には、14時42分の到着です。
4、5番線には、祖谷渓のかずら橋の模型があります。
特急剣山5号の停車駅と時刻
停車駅 | 到着時刻 | 発車時刻 | 備考 |
徳島 | 12:00 | 1番線発 | |
蔵本 | 12:04 | 12:05 | |
鴨島 | 12:17 | 12:17 | |
阿波川島 | 12:22 | 12:23 | 12:31発 普通阿波池田行き 接続 |
阿波山川 | 12:33 | 12:33 | |
穴吹 | 12:41 | 12:42 | |
貞光 | 12:52 | 12:53 | |
阿波加茂 | 13:04 | 13:05 | |
阿波池田 | 13:17 |
阿波池田駅接続案内
岡山、多度津方面 | 土佐山田、高知方面 |
13:22発 特急南風14号 岡山行き 2番線 13:35発 普通 多度津行き 1番線 | 13:32発 特急南風9号 高知行き 2番線 13:49発 普通 高知行き 2番線 |
感想 急行型の雰囲気を疑似体験
乗ってみた感想ですが、キハ185系が特急型としては、やや簡素な作りをしていること、
四国のほぼ全ての特急に言えることですが、大半の席が自由席であること、短距離利用のお客さんも一定数いることから、
僕のような若い世代からすると、国鉄の急行列車はこんな感じだったのかな?って、擬似体験した気分になりました。
キハ185系の乗り心地ですが、変速から直結に切り替わるときに、かなり大きいショックがあり、お世辞にも良いとは言えませんが、逆に汽車旅を味わえて面白いです。
また、徳島線はキハ185系とキクハ32の藍よしのがわトロッコが走っているので、機会があったらそれに乗ってみたいです。
四国の列車を乗り鉄される方や、徳島から高知まで行かれる方の参考になれば幸いです。
今回も最後までご覧いただき、ありがとうございました。